うつ再発防止策

残念ながら、うつ病の再発率は60%と高い数値になっています。
また、一度再発した場合には、その後の再発率が更に高くなるという結果が出ています。
大切なのは焦らないことです。
ここでは、うつ再発防止についてお話します。

 

自分で出来ること

 

維持療法が大切

医師と家族

うつの症状が改善しても、必ず医師と相談して医師の指導のもと必要な薬を継続的に使用していくことは極めて重要です。

鬱の治療を続けていくと、次第に症状が軽くなり、寛解(かんかい)という、うつ状態が徐々に改善していき本人も周りも「完治」と思われる、またはそれに近づいている状態になっていきます。
この状態の時、副作用の不安などからか医師の許可なく勝手に内服量を減らし、止めてしまう方がいますが、その多くはすぐに再発をしてしまうと言われています。

忘れてはいけないのは、「うつ」とは再発率が高い病気ということです。
寛解の状態は決して「完治」しているわけでなく、「薬が上手く効いて、落ち着いた状態が継続しているだけ」なのです。
そして、その状態を長く維持させながら社会に適応していく術をゆっくり学んでいくことが大切なのです。
楽しみを見つけ、ストレスと上手く付き合う方法を見つけていく中で、医師と相談しながら徐々に減薬していく事が大切です。
急ぐ必要はありません。三歩進んで二歩下がる、もしくはもっと後退する時があったっていいんです。
人生は上手く行かないように出来ているもんだと思ってゆっくり進みましょう。ゆっくりゆっくりが1番の近道です。

 

日光浴をしてセロトニンを増やす

日光浴はうつ病の予防だけでなく、早期のうつ病の対策としても大変有効な手段だと言われています。
これにはセロトニンという興奮物質を調整させ、心身のバランスを整えていく働きの物質が大きく関係しているのですが、太陽の光を浴びることで、人間の脳はより多くのセロトニンを分泌するようになるのです。
出来ればその際、軽く散やジョギング等、体に負担の掛からない程度の運動をすると大変効果的で、いくつかの病院では治療の一環として朝日を浴びながらのウォーキングを推奨しています。

 

 

眠れなくなって来たら早めに医師に相談する

「うつ再発」のサインの一つに眠れなくなって来る。というものがあります。
症状は様々ですが、なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚めてしまう。他にも不眠を疑うような症状が出た場合は「再発」の危険があるという体からの危険信号かも知れません。そういった場合は、必ず医師に相談しましょう。




うつ再発防止策

 

周囲の人の力が必要なこと

落ち込んでいる女性

家族や同僚、友達などに協力をあおぐ

きちんとした食生活や生活リズムは再発防止には欠かせません。

 

ビタミンBや葉酸などは前にお伝えした、セロトニン物質の生成を助けるのに効果的と言われています。
食事やサプリメントを利用して、上手に摂取していきましょう。

 

また、責任感や多すぎる仕事量からうつ病になってしまうというということもあります。
職場に復帰した場合は、仕事の量や責任など、最初から背負い込むのではなく、仕事を分担したり役職から離れたり、対人、対面の仕事を外すなどの考慮が必要となります。

 

まとめ

人間はそもそも、何も知らない、出来ないところから全て始まっています。
そんなに、何もかも出来るわけありませんし、今自分ができている事が他の人には出来ないなんてことはザラにあります。

 

自分に厳しくなると、人が出来ることは自分も出来なくてはと思ってしまいがちですが、自分も出来ないものがあって当たり前ですし、皆、幸せな時期があるように辛い時期もあります。
やる気が無い、辛いのは体がまだ正直に反応している証拠です。
信頼できる専門家を見つけて、ゆっくり休み休み行きましょう。